OPSとは?計算法やいいところについて イチローのOPSも
皆さんはOPSというものはご存知でしょうか?
最近は日本でもセイバーメトリクスというものがかなり広まり、その代表であるOPSについても知っている方が大半かもしれません。
しかしなんとなく知ってるけど、計算の仕方やどのくらの数値なら優秀なのか具体的には知らないという人も意外と多いのではないでしょうか。
この記事ではOPSの計算法や評価の仕方、更にはOPSのいいところや問題点を紹介していきます。
1,OPSとは
まずはOPSの計算法について。これは下のようになります。
結構シンプルです。平均が0.72ぐらいで、大体0.6から1.0ぐらいの範囲に収まる気がします。
ちなみにOPSとは、(On‐base Plus Slugging)の略で、On‐baseは日本語で出塁率(正確には On-base percentage)、Sluggingは日本語で長打率ですからめちゃくちゃそのままです笑。
しかしこれだけ単純なのにそれっぽくなるのがずごいところです。2019年のランキングは下のようになっています。
3位 山田哲人 .961 ブラッシュ.936
どうでしょうか。なんとなく強いバッターの順になっているような気がしませんか?
足し算をするだけなのにこれだけ正確に打者の能力がわかるのです。
2.評価の仕方
では具体的にどの程度なら良くて、どの程度ならイマイチなのでしょうか。
実は開発者によって定められた基準が一応あります。
A 素晴らしい OPS.9000以上
B 非常に良い OPS.8334 - .8999
C 良い OPS.7667 - .8333
D 並 OPS.7000 - .7666
E 平均以下 OPS.6334 - .6999
F 悪い OPS.5667 - .6333
G 非常に悪い OPS.5666以下
いや、素晴らしいと非常に良いの差ってなんやねんw。そもそも良いってなんやねんって感じですw。
そこで僕が勝手に基準を作りました。それがこちらです。
・OPS1.0 神 リーグに一人いるかどうか ここまでくるとどうしようもないという感じだと思う
・OPS.8 一流 守備や走塁に目をつぶってでも起用されるレベル
・OPS.7 普通 打撃では可もなく不可もなくって感じ 下位打線がこのくらい打ってると強い
・OPS.6 まあまあ 正直打撃は微妙 守備が上手いとかなら全然OK
・OPS.6以下 厳しい これで試合に出れているのはほかの面が相当優れているのだと思う もしくはチームが…笑。
こんな感じです。もちろんOPSだけで選手の能力を全て見ることはできませんが。
3.いいところ
OPSのいいところはどこでしょうか。僕は二つあると思います。
しかもその割にはかなり精度が高いのです。今は複雑な計算を必要とするものも多いですからこのシンプルというのはかなりの特長です。
二つ目は一つで打者の力を測れるということです。例えば打率.300 1の選手と打率.270の選手とでは三割打っている人の方が優秀なように見えます。
しかしホームランの数が前者は15本で後者が40本だとしたらどうでしょうか。簡単には判断できないはずです。
ところがOPSならば一つの数字の中に様々な要素が入っているので、これをみるだけで打者の優劣を判断することができます。これもわかりやすい。
4.問題点
原因は二つあります。
一つはあくまでも打撃能力しか測れないという点です。
野手には打撃だけでなく守備や走塁などの能力も当然求められます。しかしOPSでは打撃はかなり評価されますが、走塁などはシングルヒットがツーベースヒットになるなどである程度は評価されますが、盗塁などは評価されません。守備に関してはガン無視です笑。
二つ目は出塁率が過小評価されているということです。つまりシンプルに指標として間違っている点があるということです。
プレーの得点価値を表すLWTSと比較すると、確かに長打がすこし大きめに評価されています。イチローはご存知の通りあまり長打を打ちまくるタイプではありませんから評価されにくいのです。
しかしこれが本当に問題なのかについてはまた別の記事で触れます。
終わりに
今回はOPSについて紹介してきました。
問題点もありますが、基本的には素晴らしい指標なのでこれからは打率や本塁打だけでなくOPSにも注目して欲しいと思います。